社会の多くの中小企業は戦後の高度経済成長という時代背景の追い風も受け、バブル崩壊までの半世紀弱を順風満帆に成長してきた。その後は周知のとおり失われた30年間と呼ばれるゼロ成長期に突入した。
その間、現在に至るまでに少子化は加速、創業者を含む従業員の高齢化も常態化した。
この長いゼロ成長期に生産性を上げる仕組みづくりが出来ず、長時間労働と言う労働強化によってのみ生産維持してきた構造はもはや限界にきている。さらに事業の将来を不安に思う2世3世が親の事業を継がない。従業員に会社を継がせると言う選択肢もハードルが高い。
会社を存続する為の事業承継自体も危機的状況にある。そのような背景から赤字廃業は言うまでもなく黒字廃業も増えてきている。
このままでは日本産業の会社数の99%・就業人口の70%を占める中小企業が壊滅的な状態に陥る。
日本の経済に負の影響を与える事は想像に難くない。
株式会社アイアーキテクツはこの様な社会的課題を解決する為、印刷業である自社の改善ノウハウを生かした印刷業向けの現場業務改善、業務を見える化・IOT化するシステムづくり、システム運用の為の人材育成を3つの軸として一体化させたサービスの提供をする改善支援カンパニーである。
大学卒業後、製薬会社に15年間勤務。2014年2月に37歳で父親の会社であるイナミツ印刷に入社し衝撃を受けた。
40人規模の会社だからなのか、イナミツ印刷が特別このような体質なのかは当時分からなかったが、簡単に言うと社員全員が毎日獅子奮迅のごとき真撃に仕事をしてくれているにも関わらず利益が出せず毎月資金繰りに追いかけ廻される。
何かが変である?
ここ数十年事業モデルが変わっていない。下請け、孫請け体質が継承されている。このことに100年1日のごとき疑問がない。
これらが当たり前になっており、根本的な生産性向上に繋がる仕組みの見直し改善が遅々として進んでいない。 事業の骨格を創る業務のシステム化を含めて近代化がされていない。
経営改善の経験者がいない。仕事は任せられても改善になると現場は昔からこうやっていたという軋轢の中で結局身動きが取れなくなる。
このような状況であったが財務状況も極めて深刻な待った無しの状況であった。
まずは真っ先に製造現場の改善から取組み始めるわけであるが、古くから引きずっている体質を変えていくのは至難の業であった。しかし社員全員の意識も少しずつ変わり、現在は改善が進み、業務フローも整流化され強い現場に生まれ変わった。
月次の決算を待つことなく1週間単位で業務の結果(営業利益)も分かるように仕組みを見直し、問題があっても次週にすぐ手を打つことができる。1週間単位でPDCAを回し、更なる改善へのフィードバックに繋げている。
さらに自社開発のオリジナルシステムの最大の特徴、作業実績のリアルタイム処理により、リアルタイム作業進捗・資材の自動発注・倉入れベース(作業完了時点)での案件利益管理と、入口(売上)から出口(請求管理)までのリアルタイムな見える化を実現している。
外部の改善コンサルタントに力をかりて、本格的に改善活動を始めた2016年から3年間で売上10%アップ、残業時間15%削減、営業利益10%(参考までに トヨタ自動車8.17%、資生堂9.9%、昭和電工 18.4%『2018年日本企業営業利益率ランキング』より)体質になった。
あるべきシステムによる業務の姿と水準を描きながら外部のシステム開発会社に改善と並行しながら2年がかりでシステムの完成にこぎつけた。
現場オペレーター全員がipadを活用。各作業フロアのモニターでリアルタイムに作業進捗及び作業損益を見ながら改善活動を行う様になるとは活動開始当時は想像もつかなかった。仕事のやり方と風景が大きく変わった。
現在数多くの同業他社を始めとした中小企業の経営者の方からご相談を頂く事が増えている。
私と同じ問題に直面している類似の中小企業を高利益体質の会社に変えて行くノウハウを提供してお役に立てる事が私の切実な願いであり、アイアーキテクツの使命であると考えている。冒頭の問いの解としては、イナミツ印刷だけの問題ではなく、中小企業が抱える構造的な問題であった。
このノウハウを提供して半分(1/2)の期間で達成できるようにサポートさせて頂きます。